住まい賢学 ニューイングランドから

ここの滞在はもう何度目でしょうか。ニューイングランドから住まいとデザイン、大学と人々、様々な情報をお伝えします!

7月31日 リタイアメント・コミュニティ

 サン・シティという名前を聞いたことがある方も多いと思います。ある不動産会社が55歳以上の人を対象に開発したリタイアメント・コミュニティの代表的呼称ですが、1960年代以降、温暖な南部を中心に多く作られました。カナダを含む北部から移住する人で人気があると日本でも紹介されたことがあります。アリゾナ州に造られた最初のサン・シティには、人口数万人で病院、教会、ショッピングセンターのほかにリゾート施設が整えられています。それらの施設ではまだ元気な高齢者が働いているとか。また、日本人には少し理解しづらいのですが、独立国のようなシステムで自治体に税金を納めない代わりに、あらゆるサービスを居住者が負担して行っていて、その方が経済的らしいのです。また自治体にとっても高齢者に対する財政負担を回避できるメリットがあるそうです。(このあたりのサン・シティに関する紹介やレポートはたくさんありますから、詳しくはそちらをご参照ください。)平屋づくりを中心とした小ぶりな家ときれいな街並みが今も保たれているようで、不動産広告も多くみられ、中古住宅の売買も盛んなようです。 
私の近くにはサン・シティのように広大なものはありませんが、小さなリタイアメント・コミュニティがありました。230戸で小さなモービルホーム(移動住宅)やマニュファクチャード・ハウス(プレファブ)を借地に据え置く方式です。(サン・シティの場合は通常の建物のようです。)敷地に水道・電気が整備されているのでそこに固定するのですが、見たところ普通の住宅のようです。通常の住宅はほとんどが地下室を有しているのに対してここは簡易に据え置いているだけですから、地下室はありません。建物は自己所有で毎月の管理費(借地代を含む)300ドルから500ドルを払う形式です。サン・シティが一つの町として完成されているのに対し、ここは自治体に税金を払って自治体のサービスを組み合わせています。中央の集会所には地域のシニア・サービスセンターの連絡先のほかにレクレーションカレンダー、ボランティア情報(受けるのではなくて出かける)など元気に生きる高齢者の姿がうかがえます。

リタイアメントハウス

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7月23日 ネイバーフッド・パーティ

 私の住んでいるところは同じタイプの小さな家が6戸あります。道路に沿って3戸並んで、それぞれ1エーカーずつくらいの庭があります。奥の3戸のうちの1戸を私たちが借りています。
住んでいる人の様子がだんだんわかってきました。道路に沿った3軒のうち2軒は若いカップル、彼らは会うと愛想よく“How are you doing?”と声をかけてくれます。もう1軒は入口が別なので会うこともありませんが、ミュージシャンなのかいつも音楽が聞こえてきます。中年の男性の姿が遠くに見えます。右隣も若いカップル、左隣はおじさんの一人暮らしです。左隣は最近まで空き家で草ぼうぼうでしたが、ここ1か月くらいすっかり見違えるくらい手入れされています。おじさんはオーナーの女性(私より年上?)のボーフレンドだそうです。時折彼女が来て庭で日光浴をしています。
先週の金曜日、突然通路に赤いポータブルトイレが設置されました。イベント会場にあるようなものです。何ごとかと思っているうちに土曜日夕方、外出から帰ってくると入口の家の庭にテントが張られ、大きなドリンククーラーとテーブルが設置されています。通路には篝火みたいなポールが立っているのです。右隣の裏庭にも人が何人か集まっていたので、好奇心いっぱいに“何が始まるの”と聞きに行くと今から友人たちが集まってパーティをする。若いカップルの家が3軒一緒で年に一度のパーティとのこと。“私たちも参加していいの?”“参加費用は?”と尋ねると来るだけでいいよと。手ぶらではいくら何でもと思い、急いでありあわせの材料の細巻きずしと豆腐サラダを作って参加しました。隣の奥さん(ガールフレンドと紹介されていますが)は“I’m crazy in cooking”といってたくさんの料理が並んでいました。ビールやワインなどが並ぶ中、私たちはクランベリージュースをもらって、料理に舌鼓。そのうち、少し変なことに気づきました。入口の2軒にもそれぞれ友人たちが大勢集まっているのですが、別々に騒いでいます。どうやら、日程だけが同じで別々に楽しむパーティのようです。ライトアップやトイレ、駐車場は共同で合理的、騒いでも気兼ねすることもないということでしょう。最年長の私たちは、9時半ごろおなかがいっぱいになったのを機に早々に失礼しましたが、パーティは夜中の1時半くらいまで続きました。
ネイバーフッドパーティ

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7月11日 不思議な換気扇

 前にDIY(Do It Yourself)について書きましたように、自分でいろいろな住宅の手入れをするのは普通のこの国です。手頃な住宅部品がいっぱいありますが、換気扇についてはどうしても納得がいきません。というのはレンジフードについている換気扇から外に排気されずに室内に排気されるのです。4月に住んでいたアパートも普通の住宅の地下部分に造られたアパートでしたが、そこでも同じタイプでした。一度、フライパンで魚のソテーをしたら匂いが部屋中に充満してしまいました。窓が小さい地下室ですから余計に参ってしまいました。それもあって家さがしをしたのですが、今度の家を見つけて最終のチェックの段階で同じ換気扇を見つけてしまいました。ショックでしたが、引っ越しの期日もせまっていたので一戸建てなので窓やドアをオープンにすればいいからと目をつぶりました。
 レンジフードから吸い込んで横から排気するのですが、背の高い人だったら、まともに頭や顔にあたたかい空気を受けます。オーナーに聞くと臭いや汚れを除去して出てくるから大丈夫といいますが。私たちがしつこく排気について聞くのでご主人のBrentは、そのうちに外に排気するように工事してもいいと言いますが、無理は言えません。したがって、そのまま使っている次第です。日本人のヨシコさんに話すと「ふつうは外にだすわよ」といわれますが、留学生のカオルさんがシェアしている一戸建ての家も同じだそうです。そういえばニューハンプシャーの友人のリンダの家も、アイランドになったカウンターにコンロがしつらえてありましたが、その上にはレンジフード自体がありませんでした。湯気や煙の出る料理はしないのだなと推測します。大学院生のアパートにはアジア人が多く料理の匂いがきついと聞いたことがありますが、私たちアジア人は煮込んだり炒めたりという料理をよくしますから、無理もないですね。私も煮込み料理は圧力鍋、魚を焼くのはオーブン、窓やドアはフルオープンにしてキッチンの天井ファンを回して排気、と気をつけているのですが、帰国する頃には味噌汁の匂いがしっかりこびりついていることでしょう。
 換気扇について念のため、Home DepotのHPで確認するともちろん外に排出するタイプも売られていました。
fun

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7月1日 Big Holidayとロードアイランド

今週はBig Holidayとかで、私の研究室のあるEleanor Roosevelt Hallはひっそりしています。金曜日が”Fourth of July ”(独立記念日)。最近は夏のholidayシーズンの始まりとして旅行に出かける人も多いそうですが、ガソリンの値上がりであまり遠くへは行かないようです。
1776年の7月4日、ロードアイランド州を含む東部13州が独立宣言を採択しました。Bristolという町で軍、警察、消防隊、市民の大きな記念パレードがありますが、全米で最初に始まり、223回目、規模も一番大きいというのが人々の誇りです。ちなみにロードアイランド州は5月にいち早く独立を宣言し、“一番”ということです。
マサチューセッツ州、ロードアイランド州にはメイフラワー号で知られるように主としてイギリスから渡ってきた人たちによって開かれたPlantation(植民地)がありました。1636年宗教上の対立からマサチューセッツを追われたRoger Williamsが宗教上の自由を求めて聖書にちなんでProvidence(神の摂理)と名付けた町にPlantation(植民地)を開きました。彼が新たに始めた教会はFirst Baptist Church in Americaといい、最も古いものが中心部に残っています。ロードアイランド州の正式名称は “The State of Rhode Island and Providence Plantations”といい、州の徽章は海にちなんで錨の図柄とこの文字が書き込まれています。
私がいるKingstonという町もProvidence Plantation から間もなく開かれました。ロードアイランド大学の前の通りには1700年代、1800年代築の家が並びます。当時のたたずまいを残しながら、少しずつ手入れされ今も使われています。それぞれの家には元の名前と築年代を書いたプレートがかかっていますが、一番古そうな家は1710年築のMoores邸(下の写真)です。私の住所は通りのはずれのMooresfield Rd.にありますが、この辺一帯をMooresさんが所有していたのかなと想像しています。Moores邸の向かいには1730年代築の元宿屋だった建物があります。4月20日に書きましたが私たちが入居を検討した古いアパートで(記事には1703年と書いていますが、1730年代の誤りでした。すみません)、ボストンからニューヨークにつながるPost Roadに沿っています。現在は地元の保存協会が管理し、学生アパートとして現役です。Moores邸を含め古い建物のいくつかは売りに出ていて、最近その一つにsoldの札が出ました。どんな風に使われるのか興味を持っています。

historicalhousing.jpg

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6月24日 Flex Service Bus

 一部の大都市を除いて車なしでは暮らしづらいということについては、日本でも同じですが、アメリカは桁が違います。
 私たちが暮らすKingston は大学があるため、バスが比較的便利に利用できます。Rhode Island Public Transit Authority (ロードアイランド公共交通局・通称RIPTA)のバス路線が主だったところには伸びています。料金は乗り換えなしなら1時間くらいかかる距離でも1.5ドルです。以前の滞在の時は車を持っていませんでしたが、大学のアパートの前のバス停からスーパーや他の都市に行くにもさほどの不便は感じませんでした。ただし、スーパーへバスで買い物に、しかも少量ずつほぼ毎日というスタイルにバスの運転手に珍しがられていました。今回は車を持ったので比較的便利に過ごしていますが、車を運転できない人やバス路線から遠い人はどうしているのかと思います。日曜日、教会で出会った人たちと帰りに食事をしましたが、92歳の女性が赤い車を運転してきました。6月27日が誕生日で93歳になるそうです。
 RIPTAの話に戻りますが、今回面白いと思ったのはFlex Service Busです。小型の白いバスを時々見かけ、何かなと思っていました。車を持たず、バス路線から遠い人が主に利用します。ロードアイランド州の中には6つの区域でこのサービスが行われ、48時間前に予約すれば1回1.5ドルで利用できます。タクシーもありますが、買い物、病院、役所に行くなど、前もって計画的に予定が組めるならずっと安く利用できます。今回私が車を持つまで2か月近く歩いて通勤しているときに、秘書のJoanがすすめてくれていました。毎日の通勤にも使えるそうです。ただし、利用区域はそれぞれの町内に限られているため、町外に行くときはバス路線までで、乗継の割引サービスがあります。帰りもそこまでの迎えを予約しておきます。
 また、大学の中にも広いキャンパス内や15分位離れた場所にあるBay Campus(海洋学部)までの移動のために、同じ小型バスが走っています。大学職員はカードを示せば無料で利用できます。私もカードをもらっていますが、まだ利用したことはありません。
バス


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